「マッサージは無価値医療なのか?」指圧師が語る本当の効果と今後の課題
先日、ホリエモンこと堀江貴文さんのYouTube番組「【生配信】トランプ政権の関税措置|消費税の未来|財務省解体デモ|政治討論特番『ホリエモンのそれってどうなの!?』2025年4月6日放送」のなかで、コメンテーターの三浦瑠麗さんが、無価値医療の代表例として「マッサージ」等を挙げていました。
無価値医療とは、患者さんの健康や生活の質の向上に寄与しない、あるいは科学的根拠に乏しいとされる医療行為を指します。
不要な検査や治療、効果の薄い薬の投与なども含まれ、医療資源の浪費や、場合によっては害を及ぼすものとして問題視されています。
そのような文脈で、マッサージや指圧が「無価値」と見なされるのは、私たち現場の人間としては非常に残念なことです。
確かに、すべての効果がエビデンスとして明確に証明されているわけではありませんが、痛みの緩和、血行促進、ストレス軽減、そして心身のリラックスなど、多くの方に実感されている効果は決して小さくありません。
一方で、こうした批判が向けられる背景には、保険制度を不正あるいは過剰に活用し、「稼ぐ手段」としてマッサージを提供している一部の訪問マッサージ業者の存在があるのも事実です。必要性の薄いサービスを繰り返し提供し、本来の医療的貢献とはかけ離れた行為が行われていることもあり、そうした現状が「無価値医療」との印象を与えてしまっているのではないでしょうか。
この点については、私たちあんまマッサージ指圧師の業界全体として真摯に受け止め、反省すべきだと考えています。
私たちが提供する指圧やマッサージは、本来「未病」の段階でのケア、すなわち予防的な健康づくりに大きく貢献するものです。
今後の課題としては、こうした手技療法がエビデンスに基づく医療(EBM)であることを学会や論文を通じて示していくこと。そして、正しい知識と価値を社会に伝えていく広報活動を地道に続けていくことが、私たちの使命であると感じています。
この記事の筆者

1977年 大阪生まれ。編集者 & セラピストのパラレルキャリア。
厚生労働大臣認定 あん摩マッサージ指圧師 / 合同会社GX代表 / アミケン編集塾 塾長 / PRSJ認定PRプランナー / 日本指圧専門学校 61期卒 / 趣味:阿波おどり
操体法は 私の曾祖父、橋本敬三が創案した健康法です。
SOTAI is a movement therapy that was invented in Japan to heal your body naturally.