操体法の触診ポイント「ひかがみ」とは?

操体法で触診の指標とする「ひかがみ」について、解剖学博士・黒澤一弘先生(つむぐ指圧治療室代表)に解説していただきました。
黒澤一弘先生
膝裏の「ひかがみ」は、解剖学的には「足底筋」を指しています。
足底筋とは、足関節の底屈を行う「下腿三頭筋(ふくらはぎ) = 腓腹筋の内側頭・外側頭 + ヒラメ筋」の働きを助ける筋肉です。
足底筋
足底筋はふくらはぎ等と比べて非常に小さな筋肉で、腱の割合が多く、実は存在しなくても日常生活に大きな支障はないそうです。そのため手技療法的に気にしてる治療家は少ないとのこと。

しかしながら、足底筋のように小さい筋肉は「筋紡錘」の密度が高く、敏感なセンサーの役割を果たしています。上半身の場合「肩甲舌骨筋」が肩のバランスを見るのに同様の役割を果たしています。

足底筋が収縮すると、γ(ガンマ)運動ニューロンが持続的に高まっている状態となり「張り」がおきるワケです。すると、機能的に同じ働きをする「ふくらはぎ」にも張りが生じるようになります。

全身の筋肉は、筋膜で連なっているので、ふくらはぎが張るということは、カラダの他の部位にも影響を及ぼすことが考えられます。
※カラダを取り巻くラセン状の筋膜経線……スパイラルライン(SPL)でみるとわかりやすいですね。

逆に言うと、操体することによってカラダがゆるむと、連動して足底筋(ひかがみ)の張りもとれるわけですね。

以上を踏まえ、ひかがみの触診にあたっては、筋肉の構造を理解して、イメージして触るのが効果的と言えそうです。

また触診で使う指の指紋部の渦巻き上には、触覚を受容伝達する「マイスネル小体」という知覚神経の特殊終末装置が多く分布しています。ヤケドなどで、指紋がツルツルになってしまうと、触感が鈍くなりますよね。

<まとめ>
ひかがみを触診するときは、足底筋に触れることをイメージして、指紋部を使って診よう。

この記事の筆者

鈴木健介(アミケン) / Kensuke Suzuki

1977年 大阪生まれ。編集者 & セラピストのパラレルキャリア。
合同会社GX代表 / アミケン編集塾 塾長 / PRSJ認定PRプランナー / 日本指圧専門学校 61期生 / 趣味:阿波おどり
操体法は 私の曾祖父、橋本敬三が考案した健康法です。
SOTAI is a movement therapy that was invented in Japan to heal your body naturally.

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