花粉症ケアにオススメの「ツボ」と「寝姿勢」

花粉症シーズン…鼻みず、鼻づまり、目のかゆみなどの症状が続くとつらいですよね。

「花粉症ケアに効果的なツボってありますか?」
「指圧って、花粉症にも効きますか?」
……というご質問をいただく頻度も増えてきました。

「肺兪(はいゆ)」という背中にあるツボは、花粉症や喘息・風邪などの呼吸器系疾患に効果的と言われています。指圧の施術でもよく押すポイントです。


「関衝(かんしょう)」という薬指のツボも、花粉によるアレルギー症状や頭痛、めまいに効くポイントとして有名です。爪の生え際の、小指側にあるツボで押すとビリっとくるところで、セルフケアとして自分で押してみると良いでしょう。

花粉症ケアに効くツボとして、他にも有名なのは「合谷(ごうこく)」という手のツボです。
合谷を押すと鼻づまりや目の充血解消に効果があると言われています。場所は親指と人差し指の付け根のVの字になっている部分です。合谷もセルフケアで押しやすいポイントですね。

「湧泉(ゆうせん)」という、足裏にあるツボは、読んで字のごとく「押せば生命の泉が湧くツボ」とも言われ、免疫力を高める効果が大きいとされています。入浴中や就寝前などに自分で押してみると良いでしょう。両手の親指を使ってジンワリ・しっかり押すのがオススメです。


鼻づまりケアに効果的なツボとしては、「睛明(せいめい)」がオススメです。鼻の付け根付近、目頭の内側の凹みの部分にあります。鼻がつまった時に、自然と押さえていることが多いポイントなのですが、ツボとして有効なところなのです。「顔の指圧」でも睛明から迎香(げいこう)というツボにかけて、鼻翼のラインを施術します。この鼻翼ラインおよび口輪筋まわりの指圧には、小顔効果もあります。


「寝ている間は大丈夫なのに、目が覚めるとムズムズするのはなぜ?」
……という質問もよく受けます。これは自律神経の問題です。
寝ている時(リラックス時)は副交感神経優位なのですが、起床することで交感神経優位切り替わるので、一時的に自律神経のバランスが乱れ、鼻が刺激過敏になるのです。

「鼻がつまって、寝苦しい。よく眠れない」
……というお悩みがある人には、「横向き(側臥位)で寝てみてください」とアドバイスさせてもらっています。
左の鼻がつまりやすい人は、左側を上に。右の鼻がつまりやすい人は、右側を上にして寝てみてください。
これは「圧反射」という身体の生理的な反応を活かしたテクニックです。

側臥位をとると「身体の上側の働きは促進され、下側の働きが仰制される」というメカニズムがあるのですが、鼻の粘膜を構成する毛細血管も上側は縮小(収縮)されるので、鼻の通りが良くなるのです。


横向きで寝る時のポイント


楽だと感じる寝姿勢は人によってさまざまですが、妊婦さんが寝る時の「シムス位」は、安定感があり、長時間の睡眠がしやすいのでオススメです。

●右側を上にして寝る場合、右足を前に出し、ひざを曲げます。
●少しうつ伏せ気味になり、左足(下側の足)は楽な位置へ伸ばしましょう。
●左手(下側の手)は前にだしても、後ろにだしてもOKです。
●右手(上側の手)は抱き枕や、丸めたタオルなどを使い、体重を預けられるようにすると一層ラクです。

右側を上にして、しばらく寝ていると右側の鼻の通りが良くなってくると思いますが、うまくいかない場合は左側を上にして、左側の鼻の通りが良くならないか試してみてください。
仰向けの姿勢は鼻づまりになりやすいと言われています。せめて左右どちらか一方でも鼻の通りが改善すれば、寝苦しさを解消する一助になるかと思うので、ぜひ試してみてください。
側臥位の姿勢

※参考:鼻づまりの原因とメカニズム(佐藤製薬)

この記事の筆者

鈴木健介(アミケン) / Kensuke Suzuki

1977年 大阪生まれ。編集者 & セラピストのパラレルキャリア。
厚生労働大臣認定 あん摩マッサージ指圧師 / 合同会社GX代表 / アミケン編集塾 塾長 / PRSJ認定PRプランナー / 日本指圧専門学校 61期卒 / 趣味:阿波おどり
操体法は 私の曾祖父、橋本敬三が考案した健康法です。
SOTAI is a movement therapy that was invented in Japan to heal your body naturally.

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